シングルマザーでもマイホーム購入できる
離婚や死別等、様々な理由でシングルマザーの方も増えています。
ご相談者の中にもいらっしゃいます。
シングルマザー自体は珍しくもないというイメージです。
そしてシングルマザーだけど家を買いたい。子供たちに残してあげたいと購入を検討する方もいらっしゃいます。
正直、その行動力や意気込みに脱帽です。
もちろんシングルマザーでもマイホーム購入は条件がそろえば可能です。
なにより住宅ローンさえ借りられれば実現の可能性は高まります。
シングルマザーのマイホーム購入実例
もちろんシングルマザーだから家を買ってはいけない理由はありません。
シングルファザーのケースでも同じです。
過去にご相談があったAさんのケースではご主人を事故でなくされ、まだ就学前のお子さんひとりを育てているシングルマザーでした。
Aさんの場合は住宅ローンを借りることは難し問題ではありませんでした。
なぜなら新卒で一部上場企業に10年近く勤めていることに加え、自己資金が購入金額の半分くらい出せました。
難なく購入を実現しています。
亡くなったご主人も一部上場企業勤務だったようです。死亡退職金も生命保険も事故の保険金もということで経済的にはあまり不安のない状況ではありました。
それでもひとりでお子さんを育ていくことに不安はありました。まだお子さんが小さいだけに先が長いですからね。
Bさんのケースは年齢がネックになっていました。
Bさんは50歳代。正社員として地元の企業にお勤めです。
ご主人と数年前に離婚されて、娘3人を育てながら働いています。
娘は3人とも同居しています。長女も次女も20歳前後でアルバイトですが、働いています。
三女だけがまだ高校生です。高校卒業後は将来なりたい仕事があり、専門学校に進学したいという希望があります。
現在は借家住まいですが、大家さんより次の契約更新はせずに建物を壊す予定だと既に予告されています。少なくとも次の更新時期には引越しをしなければいけません。そこで購入を検討し始めました。
地元の地銀に審査を出すも大幅に減額されてしまい、購入できる金額になりません。
勤続年数も長く、定年退職まで働く気持ちはもちろんありますが、残りの年数を考えると銀行が慎重になるのも致し方ない面があります。
自己資金は三女の学費がまだかかるので、できればあまり使いたくないとお考えです。
でも別の考え方をすると三女が専門学校卒業までの期間は決まっています。先が見える状態なので必要になる金額を見定め、その後の生活が成り立つかシミュレーションをしたうえで、今、使える自己資金を見定めました。
今から購入しても老後の生活が成り立つであろう購入金額を導き出し、次は借入の方法を検討していきます。
やはり年齢がネックになります。
厳密にいうと定年退職時に残るであろう住宅ローンの残高と見込みの退職金額のバランスがネックです。
正直なところ、地元では有名な企業にお勤めですが、退職金の金額は1000万円は見込めませんでした。
厚生年金に加入してますので、年金はきちんと受給できますが、老後に残る(できれば残したくない)住宅ローンの返済をどう行っていくのかという検証が必要でした。
細かい点は割愛しますが、最終的にフラット35を利用して住宅ローンを調達し、地元のローコストメーカーで土地と建物を合わせて、総額で2000万円を少し上回る金額でマイホームを実現しました。
ここで紹介したお二人は正社員でしたが、シングルマザーの方も正社員の方ばかりではありません。
パートや派遣社員という立場の方もいます。
正社員よりも住宅ローン審査は厳しくなることは事実です。
そもそも銀行の申込基準で正社員であることと明記している銀行もあります。
でもすべての銀行がそうとは限りません。
正社員でなくても審査に出せる金融機関の代表
正社員でなくても審査に出せる金融機関の代表格がフラット35です。
審査にだせるというだけで、結果は申込内容によります。
理想は自己資金も多めに出せて、借り入れ額が少ないことです。
ただ自己資金が少なくとも審査には出せます。
ただその場合、収入に対して返済額の割合 (毎月の返済額 × 12) ÷ 年収 = 返済負担率 を感覚的には20%代前半までに抑えておくほうが審査には通りやすい印象です。
基準では返済負担率は収入に応じて30%や35%と決まっています。
少なくともこの基準をクリアできないと審査をしてもらえませんが、この基準をクリアしているから即OKというわけではありません。
正社員よりも収入の安定性を慎重にみられる分、負担が大きくなりすぎない金額の目安が20%代前半ではないかと思います。
これはあくまでも日頃、契約社員や派遣社員などのシングルマザーの方の住宅ローンをお手伝いしている感覚的なものです。
返済負担率20%ってどのくらいの借入額に相当するの?
年収別に試算してみます。
前提としてフラット35の金利は1.08%(平成29年9月時点)を利用してみます。
注意しなければいけないのはこの返済負担率には現在、返済中のローンがあればその返済額も含めて計算しなければいけません。
もちろん融資実行までに完済できる予定の借り入れは除外して計算してくれますが、住宅ローン返済と一緒に返済が必要になるようでしたら
計算上の借入可能額は表よりも少なくなります。
仮に年収250万円の派遣社員だったとしても35年返済で2167万円までなら現実的に審査の対象になる可能性が高いと考えられます。
お住まいのエリアによってはこれでも予算的に物件購入が考えられないかもしれませんが、エリアを変更する、購入する物件の選択肢を広げる(新築だけではなく、中古も)などすることでマイホームを実現することも不可能ではないかもしれません。
フラット35を借りる場合、注意する点もあります。
続きは次の②で書きます。
参考コラム
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千葉マイホーム購入資金相談室(FPオフィス ケルン)
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